SCANSNAP S1500 分解メンテナンス2
               (裏ガラス編)




作業開始


SCANSNAP S1500の裏面のオプトユニットの取り出しは、3か所ほど難所があり、難易度が高めとなっています。
下記の手順で分解後、オプトユニットを清掃しても、再組立て後のチェックで、「やはりスキャン線が取り除けていなかった!」
となると、また1から分解と清掃をやり直しです。難しい工程もありますので、最悪、ツメを折るなど本体を破損しかねません。
そこで、秘策として、オプトユニットは裏表共通であるため、事前に表面の正常なオプトユニットを取り外しておき、
下記の手順で分解後に、裏面のオプトユニッを取り外し、清掃後にそのまま取り付けずに、正常であることがわかっている表面の
オプトユニットを裏面の位置に取り付けます。最後に問題のオプトユニットを表ガラス面に取り付けて、清掃→分解→チェックを繰り返せば、下記の手順は確実に1回で済ますことができ、効率よくメンテナンスができます。
※分解は自己責任で行ってください。


1枚目の写真は、車用の「内張剥がし」というプラスチック製の爪起こしツールです。scansnapの爪の部分をドライバーでほじくって傷をつけたくない場合はこちらをどうぞ。amazonで最低300円程度から販売されているようです。


<作業手順1>
↓2枚目写真の4か所のネジを外します。
↓3枚目写真の爪部分から慎重にアルミパネルを引き上げます。




↓アルミをゆっくり引き上げると、写真のように複数のハーネスが接続されていますので、全て手で引っこ抜きます。
↓2枚目は後でどのような接続だったか忘れた時の確認用です。
↓3枚目は取り外し後。




↓1枚目の矢印の側パーツを取り外したいのですが、
↓2枚目の取り外し後のイメージ写真のとおり、外周をくるむような一体構造をしています。
↓そこで、取り外す過程で、3枚目の上蓋が障害となりますので、上蓋をまずは取り外すことにします。




<上蓋取り外し手順>
↓1枚目の矢印2つが取り外すパーツです。
↓2枚目のローラー上のカバーを取り外します。両端の矢印の部分のつまみを引っ張ると簡単に取れます。
↓3枚目の上蓋を取り外します。この作業は1つ目の難所なので、爪をつぶさないように慎重に作業します。
 まず③と④は出っ張りが軽いはめあいになっていますので、慎重に力をかけて穴をずらします。
その後、①と②の部分のパーツにある△刻印の下にツメがありますので、細く硬い棒を隙間に差し込んで爪を外します。




<詳細>
↓1枚目写真 はめあいを外した図。
↓2枚目写真 ドライバーを差込み、爪を外そうとしている図
↓3枚目写真 取り外したパーツから見たドライバーの差込み位置と、爪の形状。部品を上や横に引っ張り
ながら、爪を外すと、外しやすくなるようです。注意点としては、強い力をかけると壊れてしまうので、軽い力でいろんな方向に動かしながら外れるのを待つ。というイメージで操作しました。外れたらそっと上に上蓋ごと取り外します。




上蓋を取り外した後は、側パーツの取り外しです。2つ目の難所になります。
↓1枚目写真のAパーツを取り外すために、①②の矢印の方向にパーツを持ちあげます。
↓2枚目3枚目写真は、先回りして取り外した後の参考写真です。このパーツを固定している爪の形状です。参考にしてください。




↓1枚目写真のように、結合が軽く分離できたら、後は、上下左右に慎重に揺さぶりながら、ケース外すとスムーズに分離できます。
↓2枚目 分離後写真
↓3枚目 次に外す(ずらす)アルミパネルです。最後の難所この部品の下にオプトユニットがあります。このパネルを外すためには、複数のネジとケーブル類を取り外す必要がありますので、もともとどの位置にネジがあったのか?ケーブルがどの穴を通ってどのクリップで止まっていたのかを覚えておく必要があります。後で忘れてしまうと、ネジが余ったり、配線の止め方を間違うと、長さが足りずにカプラまで届かない。といったトラブルが発生し、分解し直さないといけなくなりますので、この状態で、しっかりメモを取るか、アップの写真をできるだけ多く撮って、後で見返せるように準備をしてください。
尚、(ずらす)と書いたのは、今回は完全にパネルを外しましたが、分解後に気付いたのですが、ネジを緩めてある程度パネルを起こすだけでもオプトユニットの脱着ができるかもしれない為になります。何度か繰り返して、慣れてきましたら試してみるのも良いと思います。




↓1枚目写真 ネジ
↓2枚目写真 ネジ
↓3枚目写真 ネジ
ちなみにネジは基本的に2種類のようです。アルミパネルに固定用と、プラスチックに固定用の2種類になります。
プラスチック用はネジのピッチが広く、アルミパネル様はピッチが狭いので、再取り付けの際は、プラスチック部位に固定するのか、アルミパネルに固定するのか?を考えながらネジをとりつけると、後で間違えて数が合わなくなったりせずに良いです。



↓1枚目写真 ネジ(アース)
↓2枚目写真 ネジ(アース)と、配線備忘録



全てのネジを取り外し、配線をクリップから外した後は、最後に、下の写真の2か所のツメを外せば、パネルを取り外せます。
↓1枚目写真2か所の爪の位置
↓2枚目写真 爪1
↓3枚目写真 爪2



↓1枚目写真 パネル取り外し後の写真です。①がオプトユニットです。「注意」はスキャナーのセンサー基盤です。オプトユニットと一体になります。とてもデリケートに取り付けられており、少しでもずれてしまうと、スキャン映像が乱れ、使用不可となりますので、絶対に力を加えないようにします。
↓2枚目写真 オプトユニットを固定しているツメ2か所です。これを外すとオプトユニットが引き抜けます。
↓3枚目写真 爪アップ画像



↓1枚目写真 オプトユニット取り外し完了図。
↓2枚目写真 別角度から。



それでは分離された本体のガラス内側部分や、オプトユニットをエアダスターや電動ポンプ、掃除機を使用して徹底的にホコリ除去してください。
尚、冒頭でも説明した、秘策ですが、オプト ユニットを清掃後、上記手順を遡って組み立てた後に、「清掃が不十分で、まだ線が取り切れていなかった!」ということになってしまうと、また分解をし直さなければならず、本当に大変ですので、本体のガラスの内側だけは掃除機できれいにホコリを吸い取り、綺麗にしたあとは、オプトユニットについては、表面のものに交換してしまい、問題があるかもしれないオプトユニットは、表面への取り付けでチェック→取り出しを繰り返すと、効率が良くなります。
しかし、本当に大変な作業ですので、メーカーさんにメンテナンスに出した方が楽。ではあります。

おしまい。